Money Analytics

2022年の金融資産減少は、高齢者の資産減少が原因の1つ

2023年02月25日

2022年に金融資産が減少したことについては、こちらの記事で触れましたが、その原因は何かということは

気になる方がいるかと思います。

その1つの要因として、高齢者の資産減少が考えられます。

資料の中に、金融資産保有世帯を対象とした、金融資産残高の1年前との増減比較があるのですが、

金融資産保有世帯のみを対象だと、50代までは、金融資産が増加しているのですが、60代以降、

特に70代以降は顕著に低下しています。

年齢層

増加(%)

変化なし(%)

減少(%)

20歳代  

39.9

46.2

13.8

30歳代  

46.6

32.0

21.5

40歳代  

36.5

38.0

25.5

50歳代  

33.9

37.1

29.0

60歳代  

26.8

38.5

34.7

70歳代  

20.7

44.0

35.3

表1:年齢階級別、金融資産保有世帯を対象とした2022年の資産の変化

また、以下の表は、資産の減少理由が「株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから」の割合で、資産の減少割合が最も高い70歳代で、顕著に高くなっています。

年齢層

割合(%)

20歳代  

14.2

30歳代  

22.5

40歳代  

27.6

50歳代  

21.3

60歳代  

20.2

70歳代  

35.1

表2: 年齢階級別、2022年の資産の減少理由が「株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから」の割合

まとめ

  • 2022年は、金融資産保有世帯を対象とすると、50代までは金融資産が増えているが、60代以降は減少している
  • 2022年は、70代以降で顕著に金融資産の減少割合が株式、債券価格の下落が資産減少の理由である割合が高い