2022年に金融資産が減少したことについては、こちらの記事で触れましたが、その原因は何かということは
気になる方がいるかと思います。
その1つの要因として、高齢者の資産減少が考えられます。
資料の中に、金融資産保有世帯を対象とした、金融資産残高の1年前との増減比較があるのですが、
金融資産保有世帯のみを対象だと、50代までは、金融資産が増加しているのですが、60代以降、
特に70代以降は顕著に低下しています。
年齢層 |
増加(%) |
変化なし(%) |
減少(%) |
20歳代 |
39.9 |
46.2 |
13.8 |
30歳代 |
46.6 |
32.0 |
21.5 |
40歳代 |
36.5 |
38.0 |
25.5 |
50歳代 |
33.9 |
37.1 |
29.0 |
60歳代 |
26.8 |
38.5 |
34.7 |
70歳代 |
20.7 |
44.0 |
35.3 |
表1:年齢階級別、金融資産保有世帯を対象とした2022年の資産の変化
また、以下の表は、資産の減少理由が「株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから」の割合で、資産の減少割合が最も高い70歳代で、顕著に高くなっています。
年齢層 |
割合(%) |
20歳代 |
14.2 |
30歳代 |
22.5 |
40歳代 |
27.6 |
50歳代 |
21.3 |
60歳代 |
20.2 |
70歳代 |
35.1 |
表2: 年齢階級別、2022年の資産の減少理由が「株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから」の割合
まとめ
- 2022年は、金融資産保有世帯を対象とすると、50代までは金融資産が増えているが、60代以降は減少している
- 2022年は、70代以降で顕著に金融資産の減少割合が株式、債券価格の下落が資産減少の理由である割合が高い